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母数の推定(パス係数を求める)



 前回は共分散構造分析と回帰分析の結果を比べてみましたが、共分散構造分析で出てきたパス係数(パス図の矢印に書かれていた数字のこと)はいったいどうやって求めたのでしょうか。


ここでコンピュータの出番か!?

 共分散構造分析では「パス係数を求める」という言い方ではなく「母数の推定」という言い方をします。そして母数の推定法にはいくつかの種類があり、代表的なものとして最小二乗法と最尤法があげられます。しかし実際には専用のソフトウェアを使用して母数を推定するのでこれらの方法を細部まで理解する必要はありません。


共分散行列と相関行列の違い

 LISRELを使用して前回のページで用いたデータを分析してみましょう。LISRELではデータの入力方法として原データ、共分散行列、相関行列の3つを読み込ませることができます。今回は相関行列と共分散行列の2つを読み込んだ場合にどのような違いが出るかを試してみます。

 ちなみに回帰方程式は次のようになっていましたね。この回帰係数とそれぞれのパス係数を見比べてみてください。

LISRELプログラム パス図


Observed Variables
y x1-x3
Covariance Matrix
1.4285
-0.1428 0.8571
1.6428 0.0714 2.1250
0.000 0.1428 0.0714 0.8571
Sample Size = 8
Relationships
y=x1-x3
Path Diagram
End of Problem
LISRELプログラム パス図


Observed Variables
y x1-x3
Correlation Matrix
1.0000
-0.1291 1.0000
0.9429 0.0529 1.0000
0.0000 0.1667 0.0529 1.0000
Sample Size = 8
Relationships
y=x1-x3
Path Diagram
End of Problem



 アレレ?共分散行列を入力した場合は回帰係数と同じになったけど、相関行列の場合はチョット違ってるぞ・・・

 と、気づいた人はナイスです!!さらに「どうして違うんだろう?」と疑問を持った人は『SASによる共分散構造分析』(東京大学出版会)のp25を見てください。そういう"ずく"のない人は以下の点に注意しておいて下さい。

*相関行列を使った場合には「相関構造分析」と呼ばれることもありますが、別に相関行列を使っていても共分散構造分析といいます。