話題の検索ワード  

<<目次へ


数量化T類



 数量化T類は質的データの重回帰分析といっても良いかもしれません。重回帰分析では目的変数(従属変数)を説明するための説明変数(独立変数)が量的なデータでしたが,数量化T類では説明変数が質的なデータの場合でも同じようなことができるのです。しかし,数量化T類の場合においても目的変数となるデータは量的データでなければなりません。また,この目的変数を外的基準といいます。

 実際にどのようなデータを扱うのかを見た方がしっくり来るでしょう。下表の出席日数は目的変数(外的基準と呼ぶ)となるデータで,これは量的データですね。そして学年と所属ゼミが説明変数となるデータで,これは質的データとなっているわけですが,このデータを量的なデータへと変換して重回帰分析ができるようにするわけです。

 ちなにみ学年や所属ゼミといった変数のことをアイテムと呼び,変数に属する種類(例えば1年,2年,3年,4年)のことをカテゴリといいます。



 計算の手順を詳しく説明するとかなりページを喰ってしまうので,ここでは結果の見方のみを紹介することにしましょう。とりあえず,次のような式が得られます(Rで実行)。

〜Rの出力結果〜
coefficient
         Coefficient
Cat-1-1       0.0875
Cat-1-2      -0.6000
Cat-1-3      -1.0375
Cat-1-4       1.4625
Cat-2-1      -0.7500
Cat-2-2       1.3750
Cat-2-3      -0.3750
Constant     10.1000

 例えばNo.1の学生の場合は、、、

x1=0.0875*1-0.6000*0-1.0375*0+1.4635*0=0.0875
x2=-0.7500*1+1.3750*0-0.3750*0=-0.7500

 例えばNo.2の学生の場合は、、、

x1=0.0875*0-0.6000*1-1.0375*0+1.4635*0=-0.6000
x2=-0.7500*0+1.3750*1-0.3750*0=1.3750

 このように式へ代入してもよいですが,要するにこういうことです(下表参照)。

学年
変換後のデータ
1年 0.0875
2年 -0.6000
3年 -1.0375
4年 1.4635
所属ゼミ
変換後のデータ
Tゼミ -0.7500
Hゼミ 1.3750
Wゼミ -0.3750



 No.10の学生までをまとめると次表のようになります。

出席日数 学年(x1) 所属ゼミ(x2)
No.1 7 0.0875 -0.75
No.2 9 -0.6 1.375
No.3 12 1.4635 -0.75
No.4 10 0.0875 -0.75
No.5 8 -1.0375 -0.375
No.6 13 0.0875 1.375
No.7 10 1.4635 -0.375
No.8 9 -1.0375 -0.75
No.9 11 -0.6 -0.375
No.10 12 0.0875 1.375



 後は出席日数を目的変数,学年と所属ゼミを説明変数として重回帰分析を行えば良いです。実際にこのデータを基に重回帰式を求めてみると次式を得ることができます。

 ここで例えばNo.11の学生が2年生でTゼミに所属しているとした場合,出席日数はどの程度であるかを予測してみましょう。

y=0.9996*-0.6000+1.0001*-0.7500+10.0998=8.749965

 このように,No.11の学生は9日くらいは授業へ出席しているようであることが分かります。